けんちくたび

あなたの想像を超える建築「広島平和記念資料館」の魅力にせまる! 広島県/日本

vaparka

1.概要

所在地

〒730-0811 広島県広島市中区中島町1-2

開館時間

  • 3月~7月:8:30~18:00
  • 8月:8:30~19:00(8月5日・6日は20:00まで)
  • 9月~11月:8:30~18:00
  • 12月~2月:8:30~17:00 ※入館は閉館30分前まで。

休館日

  • 12月30日・31日、2月中旬の展示入替期間(3日間)

入館料

  • 大人(大学生以上):200円
  • 高校生:100円
  • 中学生以下:無料
  • 65歳以上(公的証明書提示):100円

アクセス

  • 広島電鉄(路面電車)「広島駅」電停から江波・広電宮島口行きで約20分、「原爆ドーム前」電停下車、徒歩約10分。
  • 山陽自動車道「広島IC」から国道54号経由で約9km、車で約30分。

※駐車場はありませんので、公共交通機関の利用をおすすめします。

行く前に確認しよう!
広島平和記念資料館 公式HP
広島平和記念資料館 公式HP

2.モダニズム建築としての原点

広島平和記念資料館は、1955年に丹下健三の設計により完成しました。鉄筋コンクリート造のこの建物は、特異な断面形状を持つ柱10本を弓なりに二列配置し、2階の南北面には繊細な縦ルーバーが計画されています。どこか日本的な繊細な美意識が感じられます。

ピロティ形式を採用し、建物を持ち上げることで、視覚的な軽やかさと周囲の景観との調和を図っています。この設計は、戦後日本の復興と平和への願いを象徴するものとして、高く評価されています。

NACHI
NACHI

すごく繊細。でも「力強さ」が強く感じられる建築だね。

UCHI
UCHI

完成当初の写真はすごく印象に残ったよ。

何もない土地にこの建築だけが立ち上がっていた。やっぱり建築って、すごい力を持ってる。

資料館が浮いているようなデザイン
開館直後の資料館。焼野原に力強く自立する資料館。貴重な写真。
ピロティにとりつく階段も美しい。
階段・手摺枠・手摺ガラスが独立したデザイン。
階段下の空間。
ピロティの柱は台形。建築の力強さを強調している。
型枠の素材感が残るコンクリート柱。

3.リニューアルによる空間の再構築

2019年4月末、広島平和記念資料館本館の改修工事が完了し、先に改修を終えた東館と合わせて新たな展示が公開されました。このリニューアルでは、展示空間の刷新に加え、最新の技術を用いた耐震補強が行われました。オリジナルの設計思想を尊重しつつ、展示の照明設計や動線計画が再構築され、来館者がより深く平和のメッセージを受け取れるよう工夫されています。

展示空間の入り口。1945年8月6日は広島に原爆が投下された日。
白地に黒色の素材が重ねられて、文字が切り抜かれている。地層のような材料から時間の経過を感じた。
展示室前の通路。

4.まとめ -建築が担う「記憶の場」としての役割-

言葉では言い表すことのできない、多くを学ぶことができる建築。

広島平和記念資料館は、単なる建築物ではなく、過去の惨禍を未来へ伝える「記憶の場」としての役割を果たしています。丹下健三の設計は形態美の追求だけでなく、戦後日本が世界に向けて発信する平和へのメッセージそのものを体現しています。この施設は、建築が社会的・歴史的な意味を持ち得ることを示し続けています。

NACHI
NACHI

普段、美術館や資料館に行くと、いつも建築ばかり見て、展示内容は頭に入ってこないんだけど…

ここは建築と展示、全ての体験が頭に刻まれたよ。

UCHI
UCHI

先人が歩んだ歴史を知ると、今ここに生きている事が、どれだけ凄い事か理解することができるよね。

建築も展示も圧巻です。皆さんもぜひ一度訪れてみてください。

ABOUT ME
UCHI
UCHI
一級建築士
第二種電気工事士
建築士として、多数の建築デザインを手掛ける。
三度の飯より建築が好き。
住宅からオフィス・商業店舗、新築からリノベーションまで、幅広い業務経験有り。
同じく一級建築士の妻と日々空間デザインに奮闘中。

建築コンペ受賞多数。大手設計事務所での勤務経験。現在、自身の建築士事務所を開設準備中。
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